児童指導員等加配加算とは?5つの区分と常勤専従・常勤換算・経験5年以上の考え方【児発・放デイ】
児童指導員等加配加算とは?5つの区分と常勤専従・常勤換算・経験5年以上の考え方【児発・放デイ】
KAWABATA MIKIKO OFFICEみなさんこんにちは。
大阪で障害福祉サービス事業所の
運営サポートを行っております行政書士の川端みきこです。
児童発達支援や放課後等デイサービスで、
取得を検討することの多い「児童指導員等加配加算」。
ところが、実際に届出をしようとすると、
「常勤専従」「常勤換算」「経験5年以上」などの区分があり、
結局どの区分で算定するのか分かりにくい加算でもあります。
本記事では、細かな例外はいったん置いて、
「うちの職員配置なら、どの区分になるの?」を判断するための基本を、
行政書士の立場から整理して解説します。
児童指導員等加配加算とは
児童指導員等加配加算は、まず基準上必要な職員を配置し、
そのうえでさらに職員を配置して、支援を手厚くすることを評価する加算です。
たとえば、基準上必要な児童指導員や保育士等だけで支援するのではなく、
さらに1人分の職員が支援に入るイメージです。
国の留意事項通知でも、常時見守りが必要な障害児への支援や家族への助言など、
支援の強化を図るための加算とされています。
大切なのは、基準上必要な職員を加配として数えるのではなく、
必要な人員を確保した「その上」に配置するという点です。
また、専門的支援体制加算もあわせて算定する場合は、
その加算で配置している職員とは別に、
さらに児童指導員等加配加算の人員を配置する必要があります。
児童指導員等加配加算には5つの区分がある
児童指導員等加配加算は、次の5区分に分かれています。
- 常勤専従・経験5年以上
- 常勤専従・経験5年未満
- 常勤換算・経験5年以上
- 常勤換算・経験5年未満
- その他の従業者
児童指導員等を配置する場合は、
配置形態(常勤専従・常勤換算)× 経験年数(5年以上・5年未満)
で4区分に分かれる、と考えると分かりやすくなります。
| 配置形態 | 経験5年以上 | 経験5年未満 |
|---|---|---|
| 常勤専従 | 区分① | 区分② |
| 常勤換算 | 区分③ | 区分④ |
これに「その他の従業者」を加えたものが、5つの区分です。
現行の報酬告示でも、この配置形態と経験年数に応じて区分されています。
うちの事業所はどの区分?4つのポイントを確認
① 加配する職員は「児童指導員等」に該当するか
まず、その職員が「児童指導員等」に該当するかを確認します。
児童指導員等には、次のような職種・資格が含まれます。
- 児童指導員
- 保育士
- 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士
- 特別支援学校免許取得者
- 心理担当職員
- 強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)修了者 など
② 「常勤専従」か「常勤換算」か
次に、配置の形を確認します。
常勤専従は、1人の職員を常勤専従で配置する形です。
一方、常勤換算では、複数の職員の勤務時間を合わせて
常勤1人分以上とすることができます。
児童指導員等とその他の従業者など、
異なる職種を組み合わせて常勤換算1.0以上とすることも認められています。
配置例
常勤職員の勤務時間が週40時間の事業所で、
- 経験5年以上の児童指導員Aさん 週20時間
- 経験5年以上の児童指導員Bさん 週20時間
であれば、合計40時間となり、常勤換算1.0という考え方になります。
③ 「経験5年以上」か「5年未満」か
次に確認するのが経験年数です。
ここでいう「経験5年以上」は、
現在の資格や職種で5年以上働いている、という意味ではありません。
基本となるのは児童福祉事業での経験ですが、
幼稚園、特別支援学校、特別支援学級、通級による指導での教育経験も含まれます。
また、国のQ&Aでは、雇用形態や1日あたりの勤務時間数は問わず、
1年あたり180日以上の勤務を想定するとされています。
資格取得前や、その職種として配置される前の経験も含めることができます。
そのため、「児童指導員として5年以上働いていないから5年未満」とすぐに判断せず、
これまでの勤務先や経験期間を確認することが大切です。
④ 複数の職員を組み合わせる場合
常勤換算では、経験年数や職種が異なる職員を組み合わせることもできます。
ただし、どの区分でも自由に選べるわけではありません。
基本的な考え方としては、
組み合わせた職員の中で最も低い区分に合わせて算定される点に注意が必要です。
組み合わせ例
- 経験5年以上の児童指導員
- 経験5年未満の児童指導員
を組み合わせて常勤換算1.0とする場合は、
「常勤換算・経験5年未満」の区分で算定します。
また、児童指導員等と「その他の従業者」を組み合わせて1.0以上とする場合は、
「その他の従業者」の区分で算定します。
「その他の従業者」とは
制度上、「児童指導員等」とは別に「その他の従業者」を配置する区分があります。
この区分は常勤換算で1.0以上の配置が必要で、
「経験5年以上・5年未満」という区別はありません。
加えて、他の区分と同様、
サービス提供時間帯を通じて事業所で直接支援にあたることが基本です。
そのため、「無資格・未経験でもだれでもいい」と一律に解釈できるものではなく、
実際には事業所で、どの職員をどのような役割・組み合わせで配置しようとしているか
(または配置しているか)を確認したうえで、個別に判断する必要があります。
児発・放デイ、多機能型ではどうなる?
放課後等デイサービスについても、
児童発達支援の児童指導員等加配加算の取扱いが準用されるため、
基本的な考え方は同じです。
また、児発と放デイを行う多機能型事業所では、
両方を兼務する職員について、勤務時間の合計が所定の時間に達していれば、
常勤要件を満たす取扱いがあります。
結局、どの区分になる?確認する順番
5つの区分を最初から暗記する必要はありません。
次の順番で確認すると、整理しやすくなります。
- 加配する職員は「児童指導員等」か
- 常勤専従か、常勤換算か
- 経験5年以上か、5年未満か
- 複数人の場合は、誰と誰を組み合わせるのか
この順番で確認すると、
自分の事業所がどの区分に該当するのか整理しやすくなります。
なお、実際の運営では、加配職員が有給休暇や欠勤をした場合や、
常勤換算が不足した場合など、届出後にも注意が必要です。
これらの実務上の取扱いについては、加配職員が休んだら?有休・欠勤と常勤換算の考え方で解説しています。
専門家に相談するメリット
「加配加算を取りたいけれど、うちの職員配置ではどの区分になるのか分からない」
「経験年数を5年以上として数えていいのか、判断に迷っている」
児童指導員等加配加算は、区分の判断を誤ると、
運営指導で返還を求められるリスクのある加算です。
行政書士など専門家に依頼することで、次のような対応が可能になります。
- 職員の資格・経験年数の確認と、算定できる区分の整理
- 勤務形態一覧表など、届出書類の作成サポート
- 常勤換算の考え方や勤務時間の組み立て方の助言
- 運営指導に備えた記録・帳票の整備
大阪府下では自治体ごとに運用が異なるため、
地域特性に詳しい専門家のサポートは特に有効です。
参考にした公的資料
- こども家庭庁「令和8年度障害福祉サービス等報酬改定について」
令和8年度の最新の報酬告示・留意事項通知・Q&Aが掲載されています。参照先 - 「児童福祉法に基づく指定通所支援及び基準該当通所支援に要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について(改正後全文)」
令和8年3月31日改正後の児童指導員等加配加算の取扱いを確認しています。参照先 - こども家庭庁「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等(障害児支援)に関するQ&A VOL.1」
児童福祉事業の範囲、経験年数、年間180日の考え方等を確認しています。参照先 - 「児童福祉法に基づく指定通所支援及び基準該当通所支援に要する費用の額の算定に関する基準」
5つの報酬区分を確認しています。参照先
最後に
児童指導員等加配加算は、基準上必要な職員に加えて職員を配置し、
支援を手厚くする体制を評価する加算です。
区分の判断は複雑に見えますが、
「児童指導員等かどうか」「常勤専従か常勤換算か」「経験5年以上か」
という順番で確認していけば、整理することができます。
一方で、経験年数の数え方や組み合わせの考え方は誤解も多く、
届出後に区分の誤りが判明し、返還につながる事例も少なくありません。
※ 具体的な解釈や申請等については、その都度、最新情報をご確認のうえ、
自治体等へお問い合わせください。
ご不安な点がある方は、当事務所までお気軽にご相談ください。
